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「人気、実力ともに仏像界のスーパースター」。
彫刻家の籔内佐斗司さんは、阿修羅像を手放しで評価する。
確かに美しい仏像なのだが、実のところ阿修羅はインド神話の神像、つまり脇役だ。
なぜ、バイプレーヤーが主役を食うような人気を得ているのか。
寺内諸像の配置を12から13世紀に描いた「興福寺曼荼羅(まんだら)図」でも、西金堂の本尊・釈迦三尊像の後ろにひっそりと立っているというのに。
小説家、堀辰雄は「その一心な目ざしに自分を集中させていると、自分のうちにおのずから故しれぬ郷愁のようなものが生れてくる」(『大和路』=1941年)と記した。
確かに正面を見据えた少年の面持ちは、どこか懐かしさを感じさせる。
それが人気の秘密だろう。
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